準確定申告とは?制度概要や注意点を解説

準確定申告は、人が亡くなったあとに、相続人等が亡くなった方の代わりに、亡くなった年の所得税について確定申告をするものです。この記事では、準確定申告の概要や注意点などについてご説明します。

確定申告と準確定申告

確定申告とは、個人が毎年納めるべき所得税額を確定させ、納税を行うために税務署に対して行う申告を言います。毎年1月から12月の間に発生した収入、所得、経費などを翌年の2月から3月ごろに税務署に申告します。会社員などで給与収入のみが年間の収入になる場合は、確定申告に代わる手続きを会社が年末調整として行ってくれるので、確定申告の必要がない場合もあります。確定申告をする必要がある人は、個人事業主、会社員でも副業や不動産収入などほかの収入源がある人、給与所得が2000万円を超える人などです。また、ふるさと納税や医療費が多い人なども確定申告をすることによって、税金が還付される可能性があります。

ところで、確定申告は基本的には、納税者本人が行いますが、年の途中で本人が亡くなった場合は、本人が行うことができないため、その方の相続人や包括受遺者が代わって確定申告をする必要があります。この手続のことを準確定申告といいます。

準確定申告の具体的な手続

準確定申告の申告者

準確定申告ができる人は国税通則法により決まっており、納税者の相続人又は包括受遺者です。相続人とは民法で定められた一定の範囲の家族や、遺言により相続人として指定された人をいいます。包括受遺者とは、個人の遺言により財産を遺贈された人です。遺贈には特定遺贈と包括遺贈がありますが、包括遺贈の場合は、遺言の中で財産処分対象が特定されず、遺産の何分の一を与えるという形で財産の贈与を受けているということになります。

相続人や包括受遺者は1名とは限りませんが、複数名いる場合は、原則としては、それらの人々の連署により準確定申告の申告書を提出します。なお、相続人同士で争いがあるなどの理由により共同で提出できないような場合には、それぞれが個別に準確定申告をし、他の相続人には追って自らがした申告内容を通知することになります。

準確定申告の提出先

確定申告は納税者の住所地を管轄する税務署になりますので、準確定申告の場合も課税される対象である被相続人が死亡した当時の住所地を管轄税務署に、申告を行うこととなります。実際に申告を行う相続人や包括遺贈者の住所地の税務署ではないことにご留意ください。
準確定申告の期限
確定申告の期限は、前年1月1日から12月末日までの所得について、翌年の2月15日から3月15日までとなっています。ところが、亡くなった方と相続人や包括遺贈者との関係性によっては、亡くなったことをすぐに知らない場合もありますし、他人の所得についての確定申告については準備に時間を要することもあります。そこで、準確定申告の期限については、通常の確定申告の期限よりも猶予が設けられており、相続人や包括遺贈者が、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内とされています。例えば、相続開始を知った日が3月3日だとすると、7月3日までに申告すればよいということになります。

準確定申告の必要書類

準確定申告に必要な書類は、準確定申告書、その付表(各相続人や包括遺贈者の氏名、住所、それらの者と被相続人との関係、それぞれの相続分、各相続人や包括遺贈者の納付又は還付税額等を記載する書類)の他、申告内容に応じて、通常の確定申告の際に必要となる証憑書類を提出していくことになります。例えば、被相続人が給与所得や年金所得があった場合は源泉徴収票、不動産収入があった場合の賃料や必要経費についての資料、保険料控除や住宅ローン控除を受ける場合の各種控除証明書、個人事業主であった場合に経費を証明する領収書、医療費控除やふるさと納税による寄付金控除を受けるための証票となる領収書などがあげられます。
複数の事業をやっていた人などの場合で申告手続きが複雑な場合は、通常の確定申告と同様、税理士事務所にお願いすることも一案です。

相続税申告との関係

準確定申告は、故人が亡くなった年の所得税の精算のために行うものですが、相続人等はこれとは別に、相続財産が一定額以上であった場合は、相続税申告と納入も行う必要があります。上述のように、準確定申告の申告期限が相続開始から4カ月以内であったことに対して、相続税申告は相続開始から10か月以内となります。どちらの申告も、被相続人の財産、相続人、それぞれの相続分等を確定し計算が必要になります。

最後に

いかがでしたでしょうか。準確定申告とは、故人が年度の途中に亡くなった場合に、その年の所得税の申告と納税を、故人の相続人や包括受遺者が代わって、故人の死亡時の住所地の税務署に対して行う手続きです。申告期限や申告書類などが、通常の確定申告手続きとは少し異なりますので注意しましょう。

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